DB11のリアシート
2019/06/23
いつもお世話になっております。
アストンマーティン広島 営業部の青井薫生です。
たまにお客様から質問される内容ですが、、、
「DB11のリアシートって、狭いよね?一体何のためにあるの?」
というものがあります。
模範解答としては、
「それでも、いざというときには役に立つと思います。」
「小さなお子様も一緒に家族3人で旅行に行けます」
「法人で経費で落とす時に2シーターに比べると有利です」
これらになると思います。
今回のブログのテーマは、そんな「DB11のリアシートについて」をお届けしようと思います!!
さて、アストンマーティンDB11のシートはいわゆる2+2です。
4シーターではないです。
世界にたくさんある2+2シーターの車。
私は、昔はなぜこのようなスタイルがあるのか不思議でした。
一説によると、アメリカでは2人乗りと4人乗りでは大きく税率が違うという話も聞いたことがあります。
上記でもあるように、日本でも、法人として経費で計上するうえで有利と聞いたことがあります。
これら諸問題を解決するために、スタイリッシュなクーペに、おまけ程度にリアシートをこさえたという学説ですね。
しかし、なにか釈然としないものを感じていました。
上記の模範解答にしても、無難過ぎて、アストンマーティンらしさ、というかイギリスの紳士らしさを感じられませんでした。
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話はがらりと変わります。
私は先日ジャケットを買いました。
夏でも着れるジャケットで、風通しもよく、程よくカジュアルになる感じでとても気に入っています。
ある日、ふとそのジャケットを着るときにポケットチーフを入れたくなりました。
しかし、そのジャケットには胸ポケットがありませんでした。
ちょっと残念でしたが、逆に胸ポケットが無いからこその、あの程よく脱力したようなカジュアルさが出せるのだと思いました。
※イメージ写真です。私ではないです。
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またも、話はがらりと変わります。
私は、営業職ですので、仕事中は当然スーツを着ています。
会議や何かで会議室に行くときには、いくつかのものを持って行くことになります。
思いつくだけでも、
・スマホ
・ガラケー
・財布
・小銭入れ
・名刺入れ
・筆記用具
・タブレット
・会議資料
・キーホルダー
・・・
それなりに物が沢山あるのですが、カバンにいちいち詰めるのも面倒で、、、、
移動する時なんかは、手に持ちきれないものは結構ポケットに入れてしまいます。
特に小物などは。
ある日、そんな状態で社内会議に行っているときに事務所においてある姿見を見て、驚愕しました。
せっかくのスーツスタイルが、パンパンになったポケットだらけで滅茶苦茶に。
特に、胸ポケットにはスマホと名刺入れを入れていて、膨れたポケットからスマホがはみ出している姿がとても醜くて、、、
この時に、「スーツのポケットはモノを入れるためにあるのではないな」と再認識しました。
そして、この瞬間に脳内でシナプスが一気につながりました。
全然関係ない、上記の話3つがつながりました!!
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スーツの胸ポケットって何のためにあるのでしょう?
答えは、ポケットチーフを入れるためです。
決して、名刺入れや、ボールペンや、たばこや、スマホを入れるためではありません。
ポケットチーフを入れないときは、何にも入れず、空っぽであるべきです。
そして、たとえ空っぽであっても胸ポケットは必要です。
それは、いざというときにポケットチーフを入れるために必要だからです。
フォーマルな場で身にまとう服装であればあるほど、胸ポケットは必須の装備です。
もし、胸ポケットが無いジャケットの場合は、私の夏用ジャケットの様に脱力したカジュアルスタイルになってしまいます。
私が感じたこと。それは
【DB11のリアシートは、ジャケットの胸ポケットと同じではないか?】
【DB11のリアシートに人が乗るのは、スーツの胸ポケットにスマホを入れるのと同じではないか?】
【ジャケットの胸ポケットはポケットチーフのため、DB11のリアシートは別のものを乗せるためにあるのではないか?】
ということです。
「同伴者の方のバッグや訪問先でいただいた花束を乗せるためのリアシート」
と考えると途端に、アストンマーティンらしい粋な計らいを感じてしまいます。
「人は乗れなくても、そこにリアシートがあるからこそのフォーマルさ」が必ずあると思います。
逆に、一人で車との対話を楽しむためには、DB11ほどフォーマルという意味で格式張らず、
程よく肩の力を抜き、その分趣味性に特化したヴァンテージがぴったりなのだと思いました。
さて、話は冒頭のお客様からの質問に戻ります。
「DB11のリアシートって、狭いよね?一体何のためにあるの?」
答えは、
「花束を置くためです」
「人は乗せないでください。それは、スーツの胸ポケットにスマホと名刺入れを入れるのと同じです。」
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・・・・・
すみません、さすがにここまで言い切れるほど紳士レベルは高くないので、、、
程よくオブラートに包んで、逃げ道として、冒頭の模範解答も提示しつつも
リアシートの話題からアストンマーティンとイギリス紳士のフォーマルさを私の想いで語るための引水に使っております。(笑)
最後にちょっと余談になりますが、、、
DB11は車内は決して小物入れなどは多くないです。
初めはそこに抵抗を感じられる方もいらっしゃいます。
しかし、日常で使う車の様に、グローブボックスもカップホルダーもセンターコンソールもサングラスホルダーも、小物入れすべてに物を入れ、
サンバイザーに帯を巻いてカード類やCDなどをたくさんつけている。
助手席と後部座席には荷物が満載。
さすがにそんな状態をDB11で行うのは、私がスーツのポケットに物を入れすぎて型崩れしているのと同じだ思います。
フォーマルな装いの様に、スーツのポケットに入れるのは本当に必要最低限だけ。
その他の物も、できるだけ最低限度にとどめたうえでバッグに入れる。
DB11も同じく、室内の小物入れには最低限のものだけ、
その他の物も、できるだけ最低限度にとどめて、トランクに入れて頂けます様、お願い申し上げます。
Written by 青井薫生
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