Coal ScuttleとDB1

今回は、最初の頃のAston Martinのお話です。

 

Aston Martinの創業は古く、今から103年前まで遡ります。

 

1913年。英国ウォリックシャー州ゲイドン。

イングランド中部、バーミンガムからおよそ50km南に位置する街で

アストンマーティンの前身「バムフォード&マーティン社」が誕生致しました。

これは、ロバート・バムフォールドとライオネル・マーティンの創業者2人の名前に由来します。

「アストンマーティン」とは、そのころの初期の車両に与えられた「車名」でした。

 

                              (ライオネル・マーティンと初期の車両)

 

そして、1914年にAston Martinの初号機が誕生致しました。

これは《 Aston Martin Coal Scuttleと名付けられた、レーシングプロトタイプです。

 

    

Coal Scuttle(コールスカットル)とは、Coal=炭、Scuttle=炭入れ となります。

なんとな~くこんなイメージなんでしょうか。

71psの4気筒エンジンを搭載したこのモデルは、ブガッティと競うために開発され

最高速度は、115km/hだったそうです。

ここからレース用が基本とはなりますが、高性能スポーツカーとして頭角を現していきます。

これが、一世紀続く老舗メーカーの始まりです☆

 

その後、同じイギリスのラゴンダ社と1947年に統合され

現在の【 ASTON MARTIN LAGONDA 社 】となります。

この頃製造された《 Aston Martin 2-LITRE SPORTS 》は、後に《 DB1 》と呼ばれ

現在のDB9へと続いております。

 

 

 

ちなみに、このDB1は統合前のAston Martinが試作していた「アトム」のメカニズムと

元LAGONDAのフランク・フーレイがデザインしたボディを組み合わせたモデルなんですが

たったの15台しか製造されなかったそうです。

Aston Martinは、今現在も生産台数が少ないブランドですが

昔を振り返ると、もっともっと稀少性が高いと感じます。

 

2013年には100周年を記念して、Coal ScuttleとVanquishがゲイドン本社前に揃いました。

 

 

100年前と100年後。

こうして揃うことも、素敵ですよね☆