新世代フェラーリ
ハードとソフトが高次元でバランス
先代になる430スクーデリアと比べてもとんでもない進化を遂げたものです。
触れたい技術は沢山ありますが、今回は特に渡しが感銘を受けた電子制御とマグネライド、この二つを取り上げたいと思います。
458で軽く峠をスポーツドライブをすると、コーナー立ち上がりでの安定性が凄く増している事に気付くでしょう。
それは458から採用されたミシュランの専用タイヤのお陰でもありますがそれだけではありません。一番の功労者はEデフですね。
新しい技術を採用する時はいつも若干の不都合が出るものです。430が発表された時、Eデフのロジックは素晴しいと思いました。
しかし、430を走らせているとドライバーの意に反してEデフが効いてしまいアンダーステアが出ることがあり、そう簡単にF1と同じにはならないんだと思いました。ところが、この458はそう言った不自然さが見事に消え、まさしくF1! 良い車のお手本のようなコーナリングマシンです。
それでいて誰がドライブしても安全な車になっています。
コーナー進入時のオーバースピードはどうしようも無いですが、マネッティーノをスポーツにしておけば、アクセルオンで立ち上がり中のスピンはまず出来ません。
そして、もうひとつ。599で初採用になったマグネライドです。
ショックアブソーバの中のフルードを電流で粘性が変わる磁性体フルードに変更し反応スピードを飛躍的にアップさせたものです。
これには599をドライブした時よりもカリフォルニアの時に感動させられました。
大きなバンプを超えても一発で収まります。乗り心地もかなり良い。
ちなみに乗り心地に関して言うならば一番柔らかいスリッピーモードで430のスポーツぐらい。
レース以上のモードのハードの状態でスクーデリアのハードより更に堅い感じ?だと思います。
つまり硬さは変化がはっきりわかるぐらい幅を持たせてあり、街中では少し硬いかな?と思いますが高速道路でクルージングするとなめらかな素晴しい乗り心地です。
素晴しいうわさばかりだと思いますが、私が感じるのも車のバランスの良さと電子制御の秀逸さが相まって他社メーカーを一気に突き放した新世代のフェラーリだと思います。