初代DBS デザイナー ウィリアム・タウンズの残したもの
こんにちは!
サッカーワールドカップ ロシア大会開幕いたしましたね!
イギリスのスポーツといえば、サッカーをイメージされる方も多いハズ。
日本はまだ少し先ですが、ここ数日は寝不足になりそうです。。
さて、DBSが復活するというニュースが先月発表されました。
その名も、DBS Superleggera
当社には偶然にもそのタイミングで、2007年モデルのDBSも入庫しました。
新型が発表されると、必ず先代モデルにも動きがでますね~。
こちらのDBSも、すぐにご成約→昨日無事に納車させていただきました。
やはり、DBSといえば、みなさま口をそろえておっしゃられるのが、「映画007 カジノロワイヤル」
最近生み出されている数々の斬新なASTON MARTINのデザイナーは、ご存知、
マレック・ライヒマン氏
ですが、
こちらの初代DBSのデザインは、1950年代の雰囲気を色濃く残していたDB6とは異なり、
モダンなデザインのモデルとして一目を置かれる存在でした。
<DB6>
<初代DBS>
その時代のASTON MARTINのデザインを支えた人物こそ「ウィリアム・タウンズ」
デザイナーとしての存在は、まさに”ワンオフモデル”
マレック氏も、「彼はデザイナー界でとても大きな存在」と語るほどの逸材です。
大きすぎるメガネに少し、ご愛嬌を感じます。
彼は、自動車メーカー ルーツやローバーといった英国メーカーを渡り歩き、
1966年にシート担当としてASTON MARTINへ入社します。
その同年、ロンドン・モーターショーにてDB6ヴォランテが発表されると、DBシリーズの時代の幕が開きました。
彼は、DB6の後継車をデイヴィッド・ブラウンに売り込むため、スケッチのカタログを作ります。
そのモデルは、DB6シャーシをベースに長くのびた四角いボンネットと横に広がったフロントグリル。
さらにより豪華になった内装と大胆にも先細になっていく後部ラインが
10年先をも見据えた斬新なデザインとして脚光をあびました。
彼が得意とする直線的なラインは、優美さと細部に至る配慮により、現在でもその美しさが生き続けています。
彼の代表作はDBSのほかに、ラゴンダがあります。
低く、長く、未来的な造形美が、いまみてもなお斬新さを感じずにはいられません。
最近発表されたラゴンダモデルも、これをベースにしてあり、なお一層近未来へと進化していますよね。
それを考えると、約60年前にこのデザインを考案したウィリアムのデザインセンスは、
100年といわずその先へと継承される普遍的な美しさを持っているものではないでしょうか。
1993年 彼は56歳という若さでこの世を去ります。
英国自動車メーカーを渡り歩いた生粋の英国人でした。
1960年代といえば、伊国や米国自動車も黄金時代といわれるときで、
「英国人はデザイナーにはなれない」と言わんばかりの風潮があったようです。
しかし、彼が英国人カーデザイナーとして台頭したことで、マレック氏のような有望デザイナーに、
希望と夢を与えたことは彼しかなしえなかった功績といえるのではないでしょうか。
そして、復活が発表されているDBSには、少なからず彼のエッセンスが吹き込まれているでしょう。
Written by M.M
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